市立病院ニュース

年頭所感

新年あけましておめでとうございます。
地域の皆さまにおかれましては、健やかに新しい年を迎えられたことと、心よりお慶び申し上げます。また、平素より飯田市立病院の医療活動に対し、深いご理解と温かいご支援を賜っておりますことに、職員一同、心から感謝申し上げます。
当院は、飯田下伊那地域の中核病院として、「地域の命と健康を守る」という使命のもと、急性期医療、救急医療、専門性の高い医療を担ってまいりました。昼夜を問わず救急患者さんを受け入れ、地域の医療機関では対応が難しい症例にも応えていくことは、当院に課せられた重要な役割です。一方で、少子高齢化や人口減少の進行、医療従事者の確保、物価やエネルギー価格の高騰など、医療を取り巻く環境は年々厳しさを増しています。こうした状況の中だからこそ、私たちは改めて「地域にとって本当に必要とされる病院とは何か」を問い続け、歩みを止めることなく前進していかなければならないと考えています。
医療は、建物や設備が整っていれば成り立つものではありません。患者さん一人ひとりの思いに寄り添い、真摯に向き合う医師、看護師、薬剤師、医療技術職、事務職など、すべての職員の力が重なり合って、初めて信頼される医療が実現します。「この病院なら安心して任せられる」「ここで診てもらえて本当によかった」「ここで働き続けたい」― そう感じていただけることこそが、当院に対する信頼であり、いわば病院のブランドそのものだと考えています。
本年も、医療の質と安全のさらなる向上を最優先に、診療体制の充実に取り組んでまいります。とりわけ、地域に不可欠な救急医療体制の維持・強化、各診療科の専門性を生かした医療の推進に力を注いでいきます。また、将来にわたって安定した医療を提供し続けるためには、健全な経営基盤の確立が欠かせません。これは単なる数字の改善を目的としたものではなく、地域医療を守り、次の世代につないでいくための重要な取り組みです。
同時に、職員が安心して働ける職場環境づくりも、病院運営の大きな柱です。働き方改革や業務の効率化、風通しのよい職場づくりを進め、職員一人ひとりがやりがいと誇りを持って働ける病院を目指してまいります。職員が心身ともに元気であることが、結果として患者さんにより良い医療を届けることにつながると、私たちは信じています。
今年も、地域の医療機関や介護・福祉関係者、行政の皆さまと連携を深め、地域全体で患者さんを支える体制づくりを進めてまいります。本誌は、皆さまに支えられ、今号で第100回を迎えることができました。地域に寄り添う情報を発信し続けてきたこれまでの積み重ねが、今日につながっているものと感じております。これからも飯田市立病院、そして本誌は、地域とともに歩み続けてまいります。
結びに、本年が地域の皆さまにとって、そして当院に関わるすべての方々にとって、希望と安心に満ちた一年となることを心より願っております。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

国民健康保険関係功績者 厚生労働大臣表彰

金子源吾名誉院長が受賞

本年度も厚生労働省より、国民健康保険事業への永年の功績を称える「令和7年度国民健康保険関係功績者厚生労働大臣表彰」が実施され、金子源吾名誉院長がその栄誉に輝きました。

心からお喜び申し上げますとともに、今後ますますのご活躍をお祈りいたします。

金子 源吾 先生

平成23年1月から国民健康保険診療報酬審査委員に就任し、医療費適正化と国民健康保険の健全な運営と発展に寄与され、今日まで公正かつ適正な審査業務に尽力されました。

厚生労働大臣表彰を受けて

平成23年1月故宮川信当時名誉院長の後を引き継ぎ、国保診療報酬審査委員になりました。以来、長野市の自治会館で毎月2日間の審査業務をしてきました。今回の受賞は皆様のご支援のおかげと、心より感謝申し上げます。

名誉院長 金子源吾

ねっとわーく【 登録医紹介 】

登録医とは

共同診療、検査機器の利用、研修参加などを一緒に行って、より良質な医療を地域の皆様に提供するため、協力いただいている医療機関です。

医療法人 すみれ歯科・矯正クリニック

診療科目
一般歯科・小児歯科・矯正歯科・口腔外科
所長
木下 龍二郎
所在地
〒395-0157 飯田市大瀬木797-1
電話番号
0265-49-8280
往診
なし
駐車場
あり
診療時間
9:00〜13:00
14:30 ~ 18:00

=14:30〜17:00

医院紹介

当院は平成26年9月に開院し、地域の皆さまの口腔機能をサポートするため診療を続けてまいりました。当院に来ていただいている患者様、当院で働いてくれるスタッフ、歯科材料店の方々、医院に関わる全ての方々に感謝申し上げます。

当院の特色として、虫歯、歯周病、入れ歯、予防といった一般的な歯科治療のみならずインプラント治療や矯正治療にも力を入れております。歯科の分野も新しい治療法、材料、機器などが日進月歩で出てきており、患者さんからの幅広いニーズに応えるべく院長はじめスタッフ一同日々アップデートに励んでいます。また当院には院内技工士が常勤しており、急な入れ歯の修理、かぶせものの細かい色合わせなど対応できる体制となっています。

飯田市立病院の先生方、スタッフの皆様には常日頃より、歯科医院からの紹介患者様の対応、周術期の患者様を紹介していただき大変お世話になっております。今後ますます医科歯科連携の重要性が高まると思われますので、今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

話題の広場

クリスマスコンサートを開催しました

12月26日、飯田市立病院ボランティアの会のメンバーによるクリスマスコンサートが開かれました。

当日は3部構成で、研修医や職員有志による合唱、5階東病棟スタッフ有志による吹奏楽、医師による弦楽演奏が行われ、全6曲が披露されました。会場はやさしい音色に包まれ、来場された皆さまに、心温まるひとときとなりました。

手術支援ロボット「hinotori(ヒノトリ)」を導入しました

飯田市立病院では、患者さんによりやさしく安全な手術を提供するため、手術支援ロボットを導入しました。手術支援ロボットは、ロボットが自動で手術を行うものではなく、執刀医が操作席からカメラや手術器具を動かして行う手術をサポートする医療機器です。県内では米国製の「ダヴィンチ」が普及していますが、当院では国産の「hinotori(ヒノトリ)」を県内で初めて導入しました。令和7年9月に導入し、その後約5か月間にわたりシミュレーターや実機によるトレーニングを行い、令和7年度冬季から運用開始しました。まずは消化器外科領域で使用し、その後、泌尿器科や呼吸器外科、産婦人科など、他の診療科へも拡大する予定です。

「hinotori(ヒノトリ)」のメリット
  • 他機種より多い8軸の多関節アームを備え、複雑な進入角や高難度の手技においても精密な操作が可能
  • コンパクトなオペレーションアームにより、助手の動線を確保しやすい
  • 4K画質の3D映像により、血管や神経などの微細構造まで確認しやすい手術映像表示
  • 日本製のため現場の声が反映されやすく、保守などへの柔軟な対応が可能

ロボットを使った手術のメリットとしては、従来の開腹手術や腹腔鏡手術(※1)と比べ、低侵襲(※2)で行えるとともに、精密な操作が可能な点が挙げられます。開腹手術は切開が大きく、体への負担が大きくなりがちです。腹腔鏡手術は傷が小さい一方、器具の動きに制限があります。ロボットを用いた手術では、鮮明な立体映像で細かな血管などを確認しながら、人の手の関節可動域を超えた動きができる多関節アームを操作して手術を行います。これにより、緻密で出血を抑えた手術が行いやすくなり、合併症の軽減や回復の早期化、入院期間の短縮などが期待されます。
飯田市立病院では、今後も低侵襲な医療を目指し、安全で安心できる医療の提供に努めてまいります。

※1 腹腔鏡手術:おなかに小さな穴を開け、カメラと器具を入れて行う手術。
※2 低侵襲:体への負担が少ないこと。

臨床工学技士のキカイな話

みなさん、こんにちは。飯田市立病院・臨床工学科です。広報誌が100回目の発行を迎えるにあたり、新連載「臨床工学技士のキカイな話」を始めます。このタイトルの“キカイ”には、「機械」と「奇怪(不思議)」という二つの意味を込めています。
医療の現場には、とても「不思議」に感じられる働きをする「機械」が数多くあります。生命維持管理装置とも呼ばれる人工呼吸器や人工透析装置、人工心肺装置といった、文字通り患者さんの命を直接支える医療機器をはじめ、輸液ポンプやパルスオキシメータ(酸素飽和度測定装置)、血圧計など、入院された際に一度は目にしたことがあるかもしれない比較的身近な医療機器も、治療や体調の観察に欠かせない存在です。
臨床工学技士は、あまり聞きなれない職種かもしれませんが、こうした医療機器を安全に使用できるよう点検や管理、操作を行い、救急や手術、病棟などさまざまな場面で医療を支えています。機械を通して命を守る専門職である私たちと、医療機器の“キカイな話”を、これから分かりやすくお伝えしていきます。