腎臓内科・腎センター

腎臓内科・腎センターのご案内

特色

 長野県南部の飯田下伊那地区の基幹病院として、初期の慢性腎臓病に重点を置き末期腎不全に至る患者様を少なくすることを目標に、慢性腎臓病連携診療システムのもとで他院の先生方と連携して加療しております。その一方で急性腎不全、慢性腎不全をはじめ難治性腎疾患も集中しており、腎炎・ネフローゼ症候群の診断治療、慢性腎不全のかたの人工透析導入だけでなく、外傷や手術後の急性腎不全の加療など他科の診療・治療の一翼を担う存在としての役割を果たしています。
 一方、腎センターにつきましては地域医療支援病院として地域医療機関から紹介されました患者への医療提供を行うという役割をはたすため、今年度より当院透析機器の適正台数を見直し、通院による維持血液透析を縮小し、地域の医療機関と協力した急性期透析の対応を行ってまいります。

対象疾患

 慢性腎臓病としての急性・慢性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群などの診断・治療をおこなっています。急性腎不全および慢性腎不全に対する血液浄化療法として血液透析(HD)・腹膜透析(PD)、多臓器不全に対する持続緩徐式血液濾過(CHDF)、各種疾患に対して種々のアフェレーシス療法〔血漿交換療法(PE、DFPP)、血液吸着療法(活性炭吸着、エンドトキシン吸着)、選択的血球成分吸着療法(G-CAP、L-CAP)、血漿吸着療法(免疫吸着、ビリルビン吸着など)〕、胸水・腹水濃縮再静注法などです。常に院内他科との密接な連携を構築しており、総合的視野での医療が提供されています。

診療実績

 当院での急性腎不全患者数は年間20人程度であり、薬物中毒、高ミオグロブリン血症、敗血症、急性循環不全などの原因に合わせて吸着療法、血漿交換療法や持続続除式血液濾過(CHDF)等が行われています。透析導入は年間平均22人程度です。当院の性格上、他病院の透析患者さんの心疾患治療や院内他科の手術目的での入院透析が多い状態です。維持透析に移行した段階で他病院に維持透析を依頼していますが、他病院とも密な連携を有しています。また、保存期腎不全(慢性腎炎、ネフローゼ、多発性嚢胞腎、糖尿病性腎症、膠原病に伴う腎不全、腎硬化症など)の患者さんは約300人であり、血圧管理を中心とした薬物療法の他、専門栄養士による食事療法を積極的に行い、透析導入遅延を図っています。保存期腎不全の診断困難例には腎生検を施行し、当院の病理医の診断を得ています。

担当医師のご紹介

  • 森 雅博 モリ マサヒロ
    役職
    診療技幹
    腎臓内科部長
    卒業年
    昭和63年
    専門領域
    腎・高血圧
    専門医等
    日本内科学会認定医
    所属学会
    日本内科学会
    日本腎臓学会
    日本高血圧学会
    日本透析医学会