新生児科のご案内

特色 ・ 対象疾患 ・ 診療実績

平成14年に長野県から地域周産期母子医療センターの指定を受けました。平成26年に周産期センターを新築した際に産科病棟・分娩室と同じ区画に新生児治療室を設置し、スムーズに治療を始めることが出来るようになりました。近年は年間1,000件近くの分娩があり、100人前後のお子様を治療させて頂いております。重症新生児仮死のお子様の未来を守る「脳低温療法」も可能となり、飯田下伊那地域の新生児で入院治療が必要なお子様のほとんどに対応できます。小児外科医による治療や高度な集中治療を要するお子様については長野県立こども病院や信州大学と連携し、ドクターカーやヘリコプターでの新生児搬送も行います。また、コロナ禍においても新しい命の誕生をご家族で迎えていただけるよう、県内でもいち早く新生児治療室におけるきょうだい・祖父母を含めたご家族での面会を開始しました。
日本の新生児医療は世界でもトップレベルです。かつては救命治療が中心でしたが救命率の向上とともに後遺症なき生存を目指す医療となり、現在では将来起こりうる発達の問題や疾患を周産期から未然に防ぐ予防医療の側面が大きくなりました。これからの時代は生物学的に生き抜くだけでなく精神的にも強く生きてゆく力が大切です。親子のつながりは胎児期から始まります。将来出会う様々な困難を乗り越える心の強さは胎児期から培われ、潜在意識に埋め込まれ、一生の基盤となります。私たちは産婦人科の協力のもと、生物学的医療に加え、家族と共にこどもを護り発達と愛着を促す心と体を育む医療－こどもと家族が夢を持ち続け実現できるような医療を目指し発展させていきたく存じます。
子育てには喜びだけではなく様々な悩みや心配事が付きものです。長年新生児を近くで見守ってきた経験からお伝えできることもあると思いますので、お子様の診察だけではなく、子育て中の不安や悩み、疑問を解決し、心を軽くして子育てを継続していただくための窓口の一つとして、小児科外来での育児相談・母子心療も行っております。入院中だけではなく、退院後もお子様やご家族の支えとなれるよう努めて参ります。