リハビリテーション科

基本理念/方針

基本理念

私たちは、地域の皆さんの健康を支えるため、最適なリハビリテーション技術を提供します。

基本方針
  1. 私たちは、患者さんの権利と意思を尊重し、地域の皆さんに信頼されるリハビリテーションを行います。
  2. 私たちは、高度で良質、安全なリハビリテーションを提供します。

    • 医学、医療の進歩に適応した高度かつ良質なリハビリテーションの提供
    • 難病、小児等特殊な分野へのリハビリテーションの提供
    • QOL(生活の質)に立ったリハビリテーションの推進
    • 急性期患者への適切なリハビリテーションの提供
    • 終末期患者等の分野へのリハビリテーションの提供

  3. 私たちは、中核病院のリハビリテーションの提供者として、地域の医療機関及び関係機関と密接に連携します。
  4. 私たちは、教育・研修機能を高め、医療水準の向上と人間性豊かなセラピストの育成に努めます。

患者さんへお伝えしたいこと

診療技術部リハビリテーション科では直接患者さんの新患受付はできませんので、それぞれの診療科(整形外科、脳神経内科、小児科など)を受診され、医師の処方の元にそれぞれの療法士が評価しプログラムを立案して対応してまいります。又、患者さんと共に目標を設定し、目標目指して取り組みます。

業務の内容

診療技術部リハビリテーション科は、1階リハビリテーション室に、理学療法士(PT)24名、作業療法士(OT)11名、言語聴覚士(ST)7名、公認心理士3名、リハ助手3名が在籍、訪問看護ステーションに理学療法士(PT)3名、作業療法士(OT)1名が在籍し医学的リハビリテーションを提供しています。

午前中は主に外来患者、午後は主に入院患者を治療しています。

外来での特徴としては、小児科疾患が約半数を占めることです。理学療法では発達の遅れのある児や脳性麻痺の児が主な対象であり、作業療法・言語療法では広汎性発達障害、注意欠陥/多動性障害、学習障害などの児が主な対象となります。

その他、理学療法の外来では整形外科疾患で、肩・膝・頚部・腰部等の障害を持たれた方が多く、作業療法の外来では手や腕の怪我の方などが多くいらっしゃいます。言語療法では成人の嚥下障害、発語障害、失語症の方などがいらっしゃいます。

理学療法の入院患者では、整形外科疾患の術後の方が多く、機能回復訓練を行います。また、脳神経内科・脳神経外科からの中枢神経疾患の方も多く、急性期に求められる基本的動作能力の獲得を目指します。特殊な分野として、胸部術後などや慢性呼吸不全の方への排痰や呼吸状態を改善する呼吸理学療法、急性心筋梗塞や心臓手術後の方に対する心疾患リハビリも実施しています。 施設基準に必要な呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士も取得しています。

理学療法士

作業療法の入院患者では、中枢神経疾患患者が多く、日常生活動作の獲得を得る中で、自立を目指します。一方、整形外科・形成外科から「手の怪我」などの患者も多く指示が出されます。

作業療法

言語療法では、主な疾患が中枢神経疾患であり、成人脳卒中患者に対し言語障害(失語症、構音障害など)や嚥下障害に対し、治療を行います。嚥下障害の評価では、医師の指示の元にVF(嚥下撮影検査)やVE(嚥下内視鏡検査)を実施し、安全性を確認しながら実施しています。

言語療法

臨床心理士は、患者本人や家族の緩和ケアや、発達に不安を持つ親子の支援などを実施しています。

臨床心理士

がん患者リハビリテーションの施設基準を取得しており、取り組みを行っております。また、病院全体としての取り組みとして、呼吸ケアチーム、褥瘡回診、NST回診、糖尿病患者指導などへ参加し、チーム医療に協力しています。

最近の傾向として、肺炎後などの全身状態の悪化した患者に対して早期から指示が出され、寝たきりにしないよう体力・機能の維持・向上に努めるケースが多くなっています。

また、6名の視能訓練士により、眼科検査のほか、斜視・弱視・ロービジョンの児・者に対して訓練を行っています。

更に、6名の歯科衛生士がおり、歯科口腔外科の診療介助のほか、病棟の口腔衛生にも関与し、緩和ケアや呼吸ケアにも介入を行っています。

訪問部門に4名の理学療法士がおり、他院から紹介のあった患者さんの生活支援や、当院から退院する患者さんに不安が無いよう、在宅での支援を行っています。

教育体制

リハビリテーション科のプリセプター制度を2010年度より導入しています。新人用のマニュアルを作成し、2週間のうちに毎日1~2時間ずつの時間を設けて説明を行います。また、新人教育の一環として、当院や飯田市に関連の有る「老人保健施設」「訪問リハビリ」「こども発達センター」の見学も行います。

これと平行して、新人それぞれに経験3年目位のプリセプターを付け、職員として早く慣れ、社会人として成長してもらう手伝いをさせてもらいます。業務に関しては、当科では各職種5~6人の班で業務を行っているため、新人の所属している班毎でセラピストとしての指導を行うことにしました。

プリセプターは、6月までは毎週、12月までは月に1回、新人と面接を行い、仕事上の悩みや不安などを聞き、指導した上で科長に「面接記録簿」を提出し、状況の確認をさせてもらいます。

新人としての教育が終了した後は、各種認定士・指導士などを目指して勉強してもらえるよう、職員の希望を聞きながら、取得を目指せる支援を行っています。